2004夏・赤丸ジャンプ読みきり「しーもんきー」二次創作
S M REQUIEM - strike blue 様
い い い い い い い い い い い い い いいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい ・ ・ ・ ・ ・ ・
影風 の 大きく広げた 青い四枚のビームウィング が 超高周波 で 唸りだす
か か あ あ あ ぁ ぁ ぁ あ あ あ ぁ ぁ ぁ あ あ あ ぁ ぁ ぁ あ あ あ ぁ ぁ ぁ ・ ・ ・ ・ ・ ・
複葉 の X(エックス)形の 青いビームウィング の その あいだ
複葉 の 青いビームウィング なかの 青いプラズマ スパーク の かがやき
あ あ あ ぁ ぁ ぁ あ あ あ ぁ ぁ ぁ あ あ あ ぁ ぁ ぁ あ あ あ ぁ ぁ ぁ ・ ・ ・ ・ ・ ・
バケモノ蟹 の 軍団 の その 上空
昇り始めた 月 よりも 明るい 光 が あらわれた
青い夜空 に まばゆい かがやき の 星 が あらわれた
「 げの? 」 「 げげ ばの? 」 「 ぐぐ“影風” ・・・ ぜの? 」 「 でま ・・・ ぜぜま ・・・ げの?」
青い夜空 に 突然 あらわれた まばゆい かがやき に 化け蟹ども が 騒ぎ出す!
「 ぜぜま ・・・ はぶら ・・・ べべ ま がばっ! べべぜるのっ!!! 」
甲羅 に 『 二 』 の 模様 が ある (おそらくは 副官 か) 化け蟹 が 叫んだ!!!
しかし
それも
またたく
ときの
はざま
「 影風っ! ウィング バスタァァァーーーッッッ!!! 」
かがやく 星 の なかで 叫ぶ
戦淑女(いくさしゅくじょ) の 雄たけび を
かれ は 聞いただろうか
か ぁ お お お お お お お お お ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ お お お お お お お お お ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ ぉ
かれ が みたもの
青い かがやき
青い きらめき
青い ひかり
青い せかい
しずか な せかい
ひかり の せかい
かれ が みた すべて ・ ・ ・
かれ が みた さいご の せかい ・ ・ ・
あおい ひかり の せかい の なかに ・ ・ ・
かれ が みた さいご の もの ・ ・ ・
ふりかえる
かれの
想い女(ひと)
長い 黒髪 の
青い セーラー の
やさしい ほほえみ
かれは その ひと の 名を 呼びながら
青い 光の世界 の なか に
とけて
きえて
逝った
「 あ ・ ・ ・ あや ・ ・ ・ ・ ・ ・ 綾 さ ぁ ぁ ぁ ん ん ん ・ ・ ・ ・ ・ ・ 」
S M REQUIEM
どどどどどどどどどどどおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉううううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ
ずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずず
こ お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お
天空 からの 青い ひかり の 洪水 が 止んだ
化け蟹ども の 軍団 も 消えた
立ち上る 青白い蒸気 も 晴れてきた
し ゅ う う う う ぅ ぅ ぅ ぅ ・ ・ ・ すたっ
敵 の 消えた 戦場 に 舞い降りる 青い 戦淑女
しゅきぃーん
背中に たたまれる 青い ビームウィング
しゅん しゅん しゅん しゅん しゅん しゅん
しかし 青い 長い 尾 の 先 の
ぶぉん ぶぉん ぶぉん ぶぉん ぶぉん ぶぉん
青く かがやく プラズマの刀(ソード) は 格納 しない
「 あとは ・・・ “君” だけだな ・・・ 」
ぶぉん!
影風 が 青く輝く テール プラズマ ソード を 南壁 の 西側 の 角 に 向ける
しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・ しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・ しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・ しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・
かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・
西壁 の 陰 から
一匹の
おそらくは
最後の
化け蟹が
すがた を あらわした
しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・ しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・ しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・ しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・
かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・
隠れていた
この 化け蟹 は
消滅 した 他の 化け蟹たち と
すこし 異なって いた
しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・ しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・ しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・ しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・
かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・
身体 の
甲羅 の
色が
薄い
しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・ しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・ しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・ しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・
かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・
真っ赤 では ない
黄色 に ちかい
オレンジ色 を していた
しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・ しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・ しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・ しゅわしゅわしゅわしゅわ ・・・・
かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・
ぶぉんっ!
影風 が テール プラズマ ソード を かまえる!
すると
影風 に 化け蟹 が
なんと
“人間の言葉” で 語りかけて来た!
「 まって ・・・ ころさないで ・・・ おれは ・・・ なにも してない ・・・ 」
かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・
怯えて 震える 化け蟹
かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・
怯えて 震える 外骨格 が 音 を たてている
かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・
「 おれは ・・・ 人間に ・・・ もどりたい ・・・ さつきちゃん に ・・・ もういちど ・・・ あいたい 」
とびだした 目玉 から 大粒の 涙
ぼた ・・・ ぼた ・・・ ぼた ・・・ ぼた ・・・
化け蟹 が 涙 を 流して 命乞い を する
ぼた ・・・ ぼた ・・・ ぼた ・・・ ぼた ・・・
化け蟹 が 流す 大粒の 涙 で
ぼた ・・・ ぼた ・・・ ぼた ・・・ ぼた ・・・
冷たい 瀝青色 の 夜の大地 が
ぼた ・・・ ぼた ・・・ ぼた ・・・ ぼた ・・・
冷たく 濡れる
ぶぉん!
冷たい テール プラズマ ソード の
冷たい 青い輝き 青い煌き
「だめだっ!」
冷たく 答える
冷たく 突き放つ
戦淑女!
「一度 “クラブナー” に 変化(へんげ) して しまった 人間 を ・・・ 元にもどす ことは ・・・ 残念ながら ・・・ 出来ない!」
かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・
「変化 させられてから 間もない “オマエ” には ・・・ まだ ひとのこころ が 残っている ようだが ・・・・・・」
ぼた ・・・ ぼた ・・・ ぼた ・・・ ぼた ・・・
「その 甲羅の色 が 真っ赤に染まる頃 には ・・・ ひとのこころ を 失い ・・・」
かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・ かさかさかさかさ ・・・・・・
「人の世に 仇なす ・・・ “生体兵器” と なり ・・・ “キャンサー クイーン” の 先兵 と なるのだ ・・・・・・」
ぶ わ ぁ ん ! ! !
ば し ゅ う っ ・ ・ ・ ・ ・ ・
「 ・ ・ ・ ・ ・ ・ 許せ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 」
・ ・ ・ ど ど ど お お お ん ん ん ・ ・ ・
彼女 が 一撃で
“彼” の 脳 を
貫いたのは
彼女 の
“彼” に 対する
せめてもの
情け だったのかも
しれない
し ゅ う う う う う う う う う う ・ ・ ・ ・ ・ ・
眉間 から 青い “湯気” を たて
前のめりに倒れて 二度と動かない “彼” に
影風 が うつむき つぶやく
「 ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ この わたし も ・ ・ ・ おなじ だよな ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ 」
ひ ゅ う う う う う う う う う う ・ ・ ・ ・ ・ ・
たたかいの おわった 戦場(いくさば) に
風が 冷たく 青く 吹き抜けた
そして
おんな が ひとり
のこされた
その 戦場 を
遥か 遠方の 山の頂 から
見詰めつづけていた
おとこ が ひとり
いた
「 ・ ・ ・ おのれ 影風 ・ ・ ・ “摂政さま” に ご報告 せねば ・ ・ ・ 」
しゅんっ ・ ・ ・
おとこ が 山の陰 に きえた
しばらくして ・ ・ ・
どどどどどどどどどどどおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉおおおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉううううううううううぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ
山の陰 から 飛び立つ それは 巨大な 灰色の “飛行物体”
ずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずずず
山の陰 から 飛び立つ それは 巨大な 灰色の “石臼”
ご お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お お
巨大な “石臼” の形の “飛行物体” が 青い夜空 に 消えてゆく
ひ ゅ う う う う う う う う う う ・ ・ ・ ・ ・ ・
青い 夜空を 昇る 月 だけが
青い 夜空を 渡る 風 だけが
その すべてを みていた
こ お お お お お お お お お お ・ ・ ・ ・ ・ ・
She Monkey REQUIEM some time ... some day ...
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