夏の旅(全年齢対象) - TORO 様
ある晴れた日。一人の中学生が猛暑でバテていた。
「何で、こんなに長崎は暑いんだ〜〜〜」
少年の名は『水翔 月飛』バリバリの九州人だ。
「しかたなかよ〜九州はどこも暑かって〜」
少女の名は『千原 都水』月飛の彼女である。
「だけど、ここ長崎のはずれの東長崎バイ」
「はずれでも、長崎には変わりないでしょ」
「そうだけどさぁ〜」
こんな平凡な長崎にある1組のカップルが東京の泉坂から訪れていた。
「つかさぁ〜やっとついたよ・・・・長崎に・・・・」
「1時間半だけど、長かったなぁ〜〜」
「まず、大村空港を出て、諫早のほうに行って・・・えぇ〜っとそれから長崎の市内のほうに行って・・・」
「じゅんぺーーくん、置いてくぞーーー!」
「ちょっとまってよ、つかさーーーー」
元気なカップルが大村空港を出た。あたりは都会の東京と違って山がたくさんあった。
「淳平君、山がいっぱいあるよ〜〜〜〜。泉坂とは大違いだね!」
「そうだなぁ、泉坂にはこんなに自然はたくさんないからなぁ〜」
川のせせらぎの音や両側に立っている山から鳥のさえずりが聞こえてくる
「長崎っていいところだね。長崎に住みたいなぁ〜・・・・」
「じゃあ、一緒に住む長崎に・・・・」
「えっ・・・・」
一瞬、淳平が行ったことが理解できないつかさ。
「ハハ、冗談だよ。だけど、長崎っていいところだね〜。ほら、もうすぐ大村抜けて諫早に出るよ。」
大村を抜けると、そこは田舎臭さ漂う『諫早』に出た。
交差点を右折して、長崎市の方向に向かう。
「ここが多良見だね。もうすぐ長崎と諫早の間にある『東長崎』につくよ。つかさ」
「そこの、ホテルに泊まるんだよね!!」
つかさは、もうテンションがあがりまくっている。
「そう。今日はもう遅いから、ホテルにチェックインしたら、休もうか。夏休みなんだからまだ日にちはたくさんあるし!!」
「そうしようか。今日はチェックインしたら寝ようか。」
「あぁ〜でも、私の裸見るなよ!!いくら恋人同士で同じ部屋で寝るとしても、あたしそこまで心の準備してないし・・・・・」
「だぁぁ〜〜、みないみない。命かけても約束する!!(ほんとは見たいです〜〜〜〜)」
「ほんと!!アリガトウ淳平君優しい!!」
(夜、自分の理性との戦いだなこりゃ・・・・ハァ〜〜)
「夏休みだから、俺ん家泊まるんだっけ??都水??」
「うん、そう。一時お邪魔します!!」
「別にジャマじゃなかばってん。俺なんばするか分からんバイ」
「月飛を信用してるから、同じ部屋で寝るんでしょ・・・・・」
「ハイハイ。大丈夫だよ、寝てる女の子襲うほど俺は、趣味悪くないし」
「アハハハハ」
2組のカップルは、眠りについた。
「「おやすみ淳平君(月飛)」」
「「おやすみつかさ(都水)」」
夏の旅〜Part1〜 - TORO 様
ここは、EASTホテル〜406〜
「・・・ん・・・・い君・・んぺい君。あぁ〜〜〜〜もう、淳平〜〜〜〜〜起きろーーーーーーーーーーー」
「うわっ(バターーーーーン)いってててて、おはようつかさ。今何時??」
あきらかに、まだ眠そうな淳平。
「今、9時30ちょうど。朝ごはんできたから起こしたのに・・・・・・・・・」
「あぁーーごめんごめん。ありがとう、つかさ。」
つかさは、あまりのうれしさのあまりテレを隠しているようだ。
「チュッ」
「・・・・・エッ・・・・」
淳平は一瞬何をされたかわからずに間抜けな声を出した。
「あれ、天使のキスはいらないの・・・・・」
淳平に目の前には、ものすごく悲しそうな顔をしたつかさの姿があった。
「(か、カワイイ〜〜〜〜〜)そ、そんなことないよ。ありがとう。つかさ。今日はかなりいいことがありそうだぞ」
「今日は、どこに行くんだっけ???」
「今日は、この東長崎を歩いてみて回るんだよ。つかさ。」
「よーーし、歩いたらおなか減るから・・・・お弁当作るね。チョット待ってて〜〜〜」
「へーーーい」
〜30分後〜
「ごめんごめん、玉子焼きがこげそうになっちゃって」
「いいよ、いいよ。それじゃいきますか。」
「おーーーーーーー」
「ねぇ〜月飛〜〜〜」
「何や。どうかしたか都水。」
「今日は、旧長崎街道歩くとよね。」
「そやね。旧長崎街道を歩いて。で、塾に行く」
「勉強してないけど大丈夫かな・・・・心配やし」
「大丈夫大丈夫。旧長崎街道って行っても『日見』までは行かんけん」
「はーーーーい」
「つかさーーーー、ここが『矢上神社』か。」
「恋と学問の神様がいるんだよね。」
「どっちに行く???」
「う〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ん。『恋の神様』のところに行こう淳平君」
「OKわかった。」
「都菜、『矢上神社』ついたバイ」
「よーーーーし、早速『恋の神様』のとこ行こう!!!」
「よぉーーーーし、行きますか。」
「淳平君。おみくじ引けるみたいだよ。」
「よーーっし、おみくじ引こうかな」
「おっと・・・・・お金落ちしちゃった・・・・」
「何やってんの、もうーーー淳平君」
「ん、小銭????」
「あぁ、すいませーーん。そこに転がってる小銭とってくれませんか???」
「「はぁーーい、いいですよ。」」
「へーーー、あなた達『東京』から来たんですか。」
「はい、『平和の町長崎』に一度来たくって。」
「ここは、東長崎だから、平和に関することはなかバイ。なぁー都水」
「そうだね。町のほうに行けばいいと思いますけど。」
「おい、都水。塾の時間に遅れるゾ!!!!!」
「エッ!!!!!!本当だ。ヤバカ。」
「明日、この町のことについて話します。あと、お二人の事も聞きたいので、明日10:00に『東長崎中学校前』にきてください。それでわ。」
「待ってーーーーー月飛〜〜〜〜」
「名前聞きそびれちゃったね、淳平くん。」
「そうだな。まぁ、長崎の人は親切だって言うけど。本当だったね」
「うん」
淳平とつかさは、ホテルに戻っていった。