夏の旅〜Part3〜 - TORO  様



何分たったか分からないがかなり歩いている。


東長崎はほんとに平凡で泉坂と違って周りに高層ビルがほとんど立っていない。


淳平とつかさは泉坂ではほとんど見たことの無い自然を満喫していた。








「ホント何もなかろぅ〜・・・・自然ばっかで」


「いいや、泉坂ではこんなに自然が見れないよ。」


「今日は7/23。昼から塾のテストだけど今日はいいかなサボっても。」


「あっ!!そういえばまだ聞いてなかったね。都水ちゃんたちは付き合って何ヶ月??」


都水は少し恥ずかしそうだ。そのとき。


「私が教えますよ。都水たちは何と今日で8ヶ月ですよ。」


「チョッ沙耶!!」


そう、都水が恥ずかしがっているのを見て変わりに沙耶が言ったのだ。


「そういえば、沙耶ちゃんは彼氏いないの??」


(ドキッ)



沙耶が『彼氏』と言う言葉に敏感になる。


それを見た月飛は。


「神崎は前いたよなぁ〜。今は愁檎と仲がいいよな!!性格も似てるし〜〜〜」


「チョッ月飛!!あんな自意識過剰ナルシスト野郎と一緒にしないで!!」


「ヘイヘイ。スイマセンでした。」


愁檎とは月飛と幼馴染の『押成 愁檎』のことである。


とにかく噂話に食いつく。沙耶とけんかが絶えない奴だ。


「あんなのと一緒にされちゃたまったもんじゃないよ・・・・」


「確かに。あいつ前『夏川』と付き合ってたよな」


夏川とは『夏川 恵梨唆』の事で、沙耶と仲が良かったが最近喧嘩して絶縁状態の女子の名である。


「月飛くぅ〜ん・・・・・あいつの名を出すな〜〜〜〜!!!!」


「「俺たち(私たち)ついていけねぇ〜〜〜〜〜〜〜」」


「そういえば、月飛。どこに向かってんだ??」


「東長崎はあんまり観光名所がないんで。俺の好きなところに連れて行きますよ。好きじゃ無いって言えば好きじゃないですけれど。本当は春に見たほうが一番良い場所なんですけれどね・・・・」























          〜歩いて30分〜




















「月飛〜まだ?????」


そろそろ沙耶が怒り出してきている。


「もう着いたよ」


「ここって・・・・月飛・・・・いいの??」


都水が心配そうに声をかけてくる。


「あぁいいんだ。春になったら『愁檎』も『夏川』も呼ぶさ・・・夏川は来るかわかんないけど」


「あの〜月飛くん。ここって何??目の前に道路があるけど・・・・・・」


「月飛・・・・この桜の木きれいだね。確かに春に来たいけど・・・・・・そのカーブってまさか・・・・・」


つかさと沙耶が月飛に向かってしゃべる。


「そう神崎・・・・・お前の思っているとおり。その場所だよ・・・・・・・・」



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