「幸せのかたち」32 - takaci  様 


(なんか落ち着かないな。この部屋も、この格好も)


バスローブ姿の淳平は上質な部屋の雰囲気に馴染めず、少し戸惑っている。


長崎で泊まったホテルも空港の側という事もあってそれなりの造りをしていたが、ここは都心の一流ホテル。


部屋の大きさはさほど変わらないが、地方のホテルとはレベルが違う。


そして身に着ける高級そうなバスローブ。


もちろん初めての経験であり、高級品とは無縁の淳平には違和感を感じさせるものだ。


(あと、これがなあ。刑事さんも露骨過ぎるよ。確かにこっちの方がいいけどさあ・・・)


淳平は自分が今座っている大きなダブルベッドを見ながらため息を吐いた。





ここは手島が予約した部屋だ。


部屋まで案内したボーイは高校生相手にもかかわらずとても礼儀正しく、淳平もつかさも一流ホテルの対応に感服したのだが、





このダブルベッドを見てしばらく固まった。





二人ともここに来た目的はよく分かっているのだが、いざこうして突き付けられると恥ずかしくなるものである。


それで淳平は慌ててバスルームに入り、先にシャワーを浴びた。





そして今、つかさがシャワーを浴びている。


その微かな音は淳平の耳に届いている。


(西野の親にも、俺の親にも連絡はしてある。俺も西野も携帯は持ってない)


(今日は今までみたいに邪魔は入らない)


(ついに・・・ついにこの時が来たんだ)


つかさを抱く。


夢みたいな事が、まもなく現実となる。


それを前にした淳平の心は、やや高ぶっていたもののそれなりの落ち着きを見せていた。


(これだけ冷静でいられるのは、たぶん東城との経験があるからだろうな)


(俺がもし今日が初体験だったら、たぶんビビってまともに動けなかっただろうな)


(そういえば東城、最初の夜に『練習して』とか言ってたっけ。あの時から、こうなる事を予想していたんだな)


(東城・・・ごめんな)





バタン


扉の閉まる音が聞こえた。


音に反応して目をやると、バスローブ姿のつかさがやや固い動きでゆっくりと歩いてくる。


「淳平くん、おまたせ・・・」


熱いシャワーを浴びた影響もあるが、顔が赤いつかさからは羞恥心と緊張が感じられる。


(西野・・・やっぱり緊張してるな。顔を見れば分かるよ)


(だーーっ!俺まで緊張してきた!うまく行くんだろうか・・・)


(いかんいかん弱気になるな!それに今日は俺が西野を引っ張らなきゃダメなんだ!)


(大丈夫だ。俺には東城との経験がある。多少は女の子の身体の事は分かってるつもりだ)


淳平は一瞬の間にさまざまな考えが巡り、一瞬慌ててから落ち着きを取り戻した。


そしてすっと立ち上がり、つかさの目の前に立つと、


「西野・・・好きだよ・・・」


細腰を優しく抱き寄せた。


その瞬間、つかさの緊張を肌で感じ取る。


(西野・・・震えてる)


小刻みな震えが淳平の身体に伝わって来る。


「ごめんなさい。淳平くんが怖いわけじゃないの。その・・・」


申し訳なさそうに謝るつかさ。


「分かってるよ。でも出来るだけ力を抜いて、気持ちを楽にしてね」


淳平が笑顔を見せると、つかさは小さく頷いた。





まず、軽いキスを交わす。


これで震えがだいぶ小さくなった。


「あの公園でキス出来てよかったな。ファーストキスがエッチの直前って、なんかやだもん」


つかさに笑顔が戻る。


キスで緊張がだいぶほぐされたようだ。





そして再びキス。


今度はやや長い。


つかさの震えはどんどん小さくなり、やがて止まった。





淳平は顔を離すと、つかさの身体をゆっくりと、優しくベッドに横たえる。


大きな柔らかいベッドに浮かぶつかさの身体。


淳平の気分が高まっていく。





「じゃあ、電気消すよ」


「待って、そのままにして・・・」


「えっ?でも・・・」


淳平は去年のつかさの誕生日を思い出した。


結ばれそうになった保健室でのあの夜、


つかさは恥ずかしさから『暗いままじゃダメ』と言った。


淳平にはその記憶があったので明かりを消そうとしたのだが、つかさの拒否は意外である。





「うん、すごい恥ずかしい。でも・・・怖いよりはいい・・・」


「怖い?」


「暗いと、あの時を思い出しそうで・・・」


つかさの表情が曇る。





(そうだよな。小宮山がつけた傷が簡単に消えるわけないんだ)


深い心の傷が、つかさのトラウマとなっていた。





「分かったよ。じゃあ、恥ずかしいのはちょっと我慢して」


「うん・・・」


淳平から覆いかぶさるようにキス。


つかさも淳平の首に手を回し、淳平の唇を強く求める。


長く、強いキスを続ける二人。


「キスって、こんなに気持ちよかったんだね」


恥ずかしそうな笑顔を見せるつかさ。


「じゃあ、もっと気持ちのいいキスをしよっか」


「えっ?」


「舌を入れてくから。いい?」


「う、うん・・・」


「じゃあいくよ・・・」


淳平はやや戸惑うつかさに、ゆっくりと唇を重ねた。


そしてつかさの口の中に舌を侵入させる。


「ん・・・」


一瞬、つかさの身体が硬直するが、淳平はかまわずに舌を絡めていく。


初めは受身だったつかさも、やがて淳平の行為に応え、ぎこちなく絡めてきた。


ちゅっ・・・   くちゅ・・・


音を立てながら懸命に互いを貪る。


しびれるような甘い感覚に包まれていく。





「大人のキスの感触はどうだい?」


「あたし、頭がボーっとしてきた・・・なんか、気持ちいい・・・」


つかさは始めて味わうディープキスに酔いしれている。


「西野、とてもかわいいよ・・・」


二人は互いが惹かれあうように、ごく自然に唇を重ね合わせる。


キスを繰り返す度に互いを求める思いが強くなり、行為がより激しくなっていく。


(淳平くん・・・淳平くん・・・もっとして・・・)


ただディープキスの快感に溺れて行く・・・





経験のある淳平はつかさより冷静だった。


舌を絡めながら、つかさのバスローブの紐に手をかける。


ゆっくりと引っ張り、紐を解いた。


そしてはだけた胸元に手をかけ、片側ずつゆっくりと脱がしていく。


(あっ・・・やだ・・・)


つかさも気づくが、淳平の舌によってもたらされる快感から逃れられない。


唇が離れた時には、つかさの上半身は完全にあらわになっていた。


白い肌に赤いいちごのペンダントが映えて見える。





「西野の肌、とても綺麗だよ。透き通るように白くって、輝いてる」


「ありがとう。でもちょっと恥ずかしい・・・」


「俺、その両手の下に隠れてるのも見たいな」


淳平は、両胸の膨らみを隠しているつかさの手をじっと見ながらそう伝えた。


「たぶん・・・がっかりするよ。あたし、東城さんみたいに大きくないもん」


「そんなの気にしなくっていいよ。西野は西野、東城は東城さ。俺は西野のすべてが見たいんだ」


あくまで優しい淳平の囁き。


それによりつかさの心の鍵がひとつずつ開いていく。


「小さいからって・・・笑わないでね」


つかさは頬を赤くしながら、ゆっくりと手を下ろした。





小ぶりな二つの丘と、その頂を示す薄紅色の突起が光の元に晒された。





「思ってたとおり・・・いや、それ以上だよ。西野の胸、すげえ綺麗だよ」


淳平は初めて見るつかさの胸にすっかり心奪われている。


見慣れた綾の胸とは異なり、小ぶりだがとても形のよい乳房。


まさに『美乳』という言葉にふさわしい胸だ。


「やだあ・・・褒めすぎだよう・・・恥ずかしいよう・・・」


食い入るような淳平の視線に耐えられず、思わず顔を背けるつかさ。


だが淳平はかまわずに次の行動に出る。


「もっと自信持ちなよ。こんなに綺麗で柔らかそうな胸、俺たまんないよ」


そのまま右手をつかさの胸へと伸ばしていく。


そのまま触り、揉みしだきたいところだが、一旦ぐっと堪えた。


「触っていいかな?」


こうしてその都度訊ねるのはもどかしいが、これは淳平なりの優しさだった。


(西野は自分の奥底にある『恐怖』と必死に戦っているんだ。俺の欲望のままに動いちゃダメだ)


(西野から扉を開けてもらうんだ。そうしなきゃ意味がない)


舌を入れる際にあらかじめ言ったのも、つかさの意思で胸から手をどかしてもらったのもその為である。





「・・・やさしく・・・してね・・・」


顔は背けたままだが、つかさは承諾した。





(西野、相当怖がってる。小宮山に胸を触られたのがよっぽど辛かったんだな)


眼を凝らすとつかさのとても柔らかい胸のみが小刻みに震えているのが分かる。


(西野、大丈夫だよ。俺が気持ちよくしてあげるから)


淳平の右手は、つかさの乳房をそっと包み込むように優しく揉み上げた。


「あっ・・・」


つかさはぴくんと反応し、快楽を表す小さな声が漏れる。


(あとはゆっくりと落ち着いて・・・)


つかさの声で安心した淳平は、あくまで優しい愛撫でつかさに快感を送り込んでいく。












(こんなに・・・違うものなの?)


「はあっ・・・   あっ・・・   あっ・・・   」


(小宮山くんとはぜんぜん違う。とても気持ちいい・・・ やだ、声が漏れちゃってる)


「あ・・・   あ・・・   あっ!   あうっ・・・  」


(すごい・・・乳首に触れられるとビリビリ来ちゃう・・・ 淳平くんってすごいよ・・・)


小宮山に触れられたときは、鳥肌が立つようなおぞましい感触と痛みのみで快感など全くなかった。


その記憶もあって、つかさは胸に触れられる事を恐れていたのだが、


淳平の優しい手の動きはつかさに一切の苦痛を与えずに未知の快感を与えていた。


乳房を優しく揉まれる度、乳首に軽く触れられる度、つかさの口から自然と声が漏れていく。





「西野の胸、すごくいいよ。とても柔らかくって、掌に吸い付くようで・・・」


「ヤダ・・・淳平くん・・・ああ・・・  あっ・・・  あ・・・はあ・・・  」


「西野・・・」


快感に酔いしれるつかさの表情は、淳平の気持ちをさらに高ぶらせていく。


あくまで冷静に振舞おうとするが、まだ若い淳平には限界があった。


理性より本能が勝っていく。





ちゅっ・・・


淳平はいきなり何も言わずに、つかさの乳首をを口に含んだ。


音を立てながら、軽く吸い、舌先で優しく転がしていく。


「きゃっ!   や・・・ヤダ・・・淳平くん・・・はあっ!!  ああっ・・・   あっ・・・」


指の愛撫によって形を変えつつあった乳首が淳平の口の中でさらに大きくなっていく。


つかさは新たに送り込まれる快感に驚きつつも、声を漏らしながら受け止める。


「はあっ・・・   はあっ・・・    あっふ・・・   はあ・・・   」


(ヤダ・・・すごい気持ちいい・・・  こんなに気持ちいいなんて・・・)


ちゅぱっ・・・    ちゅう・・・


(淳平くんたら・・・赤ちゃんみたいに夢中でむしゃぶりついてる・・・)


「はあ・・・    はあ・・・     ああ・・・    あっあっ・・・    あっ・・・   」


(もう・・・声が止まらない・・・すごい・・・)


息が荒くなり、声のトーンも大きさも増していく。





(なんか・・・さっきから・・・アソコが熱い・・・)


つかさは快感に包まれながら、自身の身体に起こる異変に気づいた。


身体の中心から熱いものがどんどんと湧き上がっているのが分かる。


(胸に触られてるだけでこんなになるなんて・・・)


(でもどうしよう・・・淳平くんにばれたらすごい恥ずかしい・・・)


淳平に見られないよう、つかさは両足を硬く閉じた。









(俺・・・もう西野のすべてが見たい!)


その一方で淳平の押さえもだいぶ利かなくなっていた。


つかさへの愛撫で興奮した身体はかなり熱くなっている。


羽織っていたバスローブを脱ぎ捨て、全裸になる淳平。


シャワーを浴びた後、丸1日身に着けて汚れた下着を再度穿くのは抵抗があったので何も身に着けていない。


(まだ、今の西野に俺のモノを見せるのはまずい。なるだけ身体をかがめて・・・)


少なくなった理性を使ってつかさへの配慮をする。


そして大部分を占める本能は、つかさの中心を強く欲求していた。


乳首を捕らえていた唇は頂を離れて丘を下り、身体の中心線をゆっくりと降りていく。


両手はまだ下半身を覆っていたバスローブをはだき、唇の進路を作る。


唇は一旦はへそで止まって舌先で軽くいたずらをしたものの、すぐに下降を始めた。


(早く・・・早く西野の真ん中を見たい)


淳平ははやる気持ちを抑えつつ、ゆっくりと唇を下降させる。


気持ちはかなり高ぶっており、綾の時のように遠回りをする余裕はなかった。


初体験並か、それ以上に高ぶっている。


それがつかさに対する淳平の想いの強さを表れでもある。





だんだんと芳香が強くなってくる。


(もうすぐだ・・・もうすぐ西野の・・・)


ついに淳平の視界につかさの茂みが目に入ってきた。


そのまま茂みを通り抜けようとしたのだが、


(あれ?)


違和感を感じて身体を離した。





淳平はつかさの茂みにじっと目を凝らす。


「は・・・恥ずかしいよ・・・  そんなにじっと見つめないで・・・」


その視線に気づいたつかさは顔を真っ赤にして淳平に訴える。


「あ、その・・・ちょっと驚いちゃって・・・」


「えっ?」


「いやその・・・西野ってここも金髪なんだね」


淳平は金色に輝くつかさの茂みを見ながら呟いた。


「だって、あたしの体毛全部金髪だもん。やっぱり・・・変だよね?」


「変じゃないよ!見慣れないからちょっと驚いたけど、なんか嬉しいよ」


「う、嬉しいって・・・」


つかさは思わぬ言葉を掛けられて顔がさらに赤くなった。


「ここの金髪がこんなに綺麗だとは思わなかったよ」


淳平は金色に輝く茂みの丘にやさしくキスをする。


「やっやだあ・・・そんなところ・・・」


つかさの丘の下がより熱くなっていく。





「西野、俺・・・」


淳平は固く閉じられたつかさの細い脚に手をかけた。


「うん。でも・・・」


つかさも淳平がどうしたいのかは分かっていた。


淳平のためにもそうさせてあげたいが、羞恥心に阻まれてなかなか決断できない。


「やっぱり・・・怖いの?」


「怖くはないけど、その・・・心の準備がまだ・・・」


つかさはとても恥ずかしそうな表情を淳平に見せている。


「そっか。これだけ明るいとな・・・まあ、無理しなくっていいよ」





(淳平くん・・・とても残念そう・・・)


自分に向けられた笑顔の中に、ひどく落胆している気持ちがあるのをつかさは見逃さなかった。


(淳平くんを落ち込ませちゃった。あんなに心配してくれて、優しくしてくれた淳平くんを・・・)


(こんなのダメ!あたしから誘っておいて、あたしが逃げるなんてダメ!)


(すごい恥ずかしいけど・・・でも淳平くんなら・・・平気だもん!)





「淳平くん。見ていいよ」


つかさは両手で顔を覆いながら淳平にそう告げる。


「えっ、いいの?」


「うん・・・早くして・・・」


両手で覆われているので表情を窺う事は出来ないが、その仕草からとても恥ずかしそうなのは良く分かる。


淳平はそんなつかさに対して申し訳ないと思いながらも、本能には勝てなかった。


つかさの真下に身体を置き、膝の内側に両手を入れてゆっくりと広げていく。


そして開かれた道に身体を入れ、『目標』に向けて突き進んだ。





(うっわ〜すげえ。でもこれなら西野が恥ずかしがる理由も分かるよ)


淳平は蜜が溢れ出しているつかさの女芯を間近で捕らえながらそう思っていた。





「西野、凄いよ。蜜が溢れて輝いてる。とても綺麗だよ」


「やっやだあ。そんな事言わないで。凄い恥ずかしい・・・」


「でも、どんどん溢れてくるよ。まるで枯れない泉みたいだ」


「こんなの初めてだよう・・・小宮山くんの時は何にもなかったのに・・・」


(ええっ?何もなかったって事は!)


この言葉に淳平は鋭く反応した。


「じゃ、じゃあ・・・小宮山の時はこんな風に濡れてなかったの?」


「うん、胸を触られたけど淳平くんと違って凄く気持ち悪くって、それでいきなり突き刺されたから・・・」


「小宮山のバカ・・・濡らさずに突っ込むなんて無茶苦茶だ!西野の痛みも考えろよ!」


淳平は改めて小宮山に対する怒りが沸く。


「うん。耐えられないくらい痛かった。でもあたしそういうものだとばっかり思ってたんだけど・・・」


「違う違う!こうやってちゃんと濡らしてあげて、少しでも楽にさせてあげなきゃいけないんだよ。そうすればそれほど痛くないし、とても気持ちのいいものなんだ」


「そう・・・なの?」


「ああ。じゃあ俺が改めて、その気持ち良さを教えてあげるよ・・・」


「えっ?」





ちゅっ





「ひゃあっ!?」





淳平はつかさの濡れた女芯に優しくキスをした。


その瞬間、つかさは声を上げて全身を大きく震わせる。


今まで感じた事のない大きな快感に身体は過敏な反応を示した。





淳平は舌先を積極的に使ってつかさの女真に優しい刺激を送り続ける。


時には花弁をなぞり、


時には割れ目に食い込ませ、


皮に覆われた小さな突起を軽く転がしたりと、


綾との経験で身に付けたもの全てを総動員して、つかさに快感をもたらそうとする。


舌の動きに合わせて溢れた蜜はぬちゃくちゃと卑猥な音を立て続け、


時にはその蜜をじゅるじゅるとわざと音を立てて吸い上げたりして、


つかさに女芯の状態を伝えていた。





「あ・・・あ・・・あふう・・・はあっ!  あ!   あああ・・・  くっ・・・」


「あうう・・・  あああっ!!  はっ!  はっ!  はあっ!! 」


「あっく・・・   きゃっ!   あはあ・・・    くうっ!   ふああ・・・  はあ・・・」


初めて受ける女芯への愛撫はとてつもない快感を生み出し、つかさの全身を震わせる。


小さな口からは喘ぎ声が絶えず漏れ続け、そのトーンはどんどん高くなっていく。


(ヤダあ・・・声が止まらないよう・・・)


(とても恥ずかしいけど・・・でもものすごく気持ちいい・・・)


(ヤダ・・・もう・・・身体が熱くって・・・何も考えれなくなっちゃう・・・)


全身が熱を帯び、女芯からは熱い蜜が止まることなく湧き出ている。


だが快感に支配されつつあるつかさの思考はそれに気づかない。


淳平により『頂点』に向けての道は開かれ、ただ成すがままに導かれてゆく。





(西野って凄いなあ。東城も溢れてたけど、量がぜんぜん違うよ)


とめどなく溢れ出る蜜は重力に引かれ、身体の下にあるバスローブに大きな染みを作っている。

それは綾が最初に作り出したものと比べて明らかに大きかった。


(これだけ濡れてるんなら、多少強引でも・・・)


淳平はリミッターを一段階解除した。


指先で皮を剥き、クリトリス本体に舌先でダイレクトに刺激を与える。


「はっああああっ!!!  あううううっ!!!」


甲高い声が漏れ、腰が大きく跳ね上がる。


とろとろと湧き出ていた蜜がどくどくと一気に溢れ出した。


(うっひゃ〜〜すげえ。でもこれなら大丈夫だろう)


淳平はクリトリスへの直接攻撃をしながら、右手の中指をゆっくりと挿入する。


「ひゃあああっ!? あはあああ・・・」


つかさは突然の侵入者に驚いたようだが、苦痛を示す表情は見せていない。


逆に増幅した快感に耐えているようにも見える。


指は抵抗なく、とてもスムーズににゅるにゅるとつかさの中に埋没してしまった。


「西野、痛くない?」


淳平が優しく尋ねても、つかさからの返事はない。


圧倒的な快感に支配され、淳平の声はまったく届いていなかった。


グリーンの瞳を潤せ、全身をひくつかせている今の姿はとても淫靡であり、淳平の興奮をより助長させている。


(聞くだけ無駄だったかな?でもこの様子なら西野をイカせてあげられそうだ)


淳平は口元をほころばせながら、挿入した中指を動かし始めた。


ゆっくりと往復運動を繰り返しつつ、指先で内壁を引っ掻き回す。


そして開いた左手と舌を使い、胸や女芯に刺激を送る。


「ひゃああっ!!あうっ!!はっ!! あっ!!あっ!!あああっ!!!」


その同時攻撃はつかさの口から激しい喘ぎ声を漏らせる事となった。


指の動きとともに女芯から溢れた蜜が小さな飛沫となって空に舞い、光に当てられたそれは一瞬の宝石となって儚い輝きを生む。


もはやつかさの脳は快感に完全に支配されており、ほぼ全ての思考能力を失っている。


「あはああっ!!・・・ じゅ・・・淳平くん・・・淳平くん!・・・淳平くん!! 」


そんな中で、わずかに残った思考が淳平の名を呼ぶ。


涙と唾液が溢れてもはや焦点は定まっていないが、両手で空を掻きながら必死に愛する人の姿を求めだした。


その表情からは少しではあるが不安の色が窺える


(どうしたんだろう?こんな動き、東城は見せなかったのに・・・)


「西野、俺はここにいるよ。どうしたの?」


やや不安になった淳平は手の動きを弱め、グリーンの瞳に自分の姿を映し出した。





「淳平くん・・・あたしね、あたしね、おかしくなっちゃいそうなの。とても変なの」


「変って?」


「あのね、あのね、頭が真っ白になって、ふわっとなりそうなの。こんな感じ初めてだよ。あたしね、どうなっちゃうの?」


未知の経験に怯える小さな子供のような仕草を見せるつかさ。


(西野のこんな姿が見れるなんて・・・)


いつも自分を力強く引っ張ってくれたつかさが、今は淳平に頼りきり、しがみついている。


(俺が西野をリードしているんだな)


理屈抜きにうれしい。


「西野、何にも心配することはないよ。西野は一番気持ちいいところに行こうとしてるんだ。今はその前触れだよ」


淳平は優しくあやすような表情をつかさに向けた。


「それって・・・怖くない?苦しく・・・ない?あたしさっき・・・からずっと・・・息が苦しいの」


「でも気持ちいいだろ。どんどん気持ちよくなってるだろ?」


「うん・・・じゃあこれは・・・いい事なの?あたしこのままで・・・いいの?」


荒い息遣いの中、つかさは必死になって淳平の言葉を求めている。


「ああ。もうすぐ最高の快感が訪れるよ。俺は西野にそうなって欲しいんだ。だからここは俺.に任せて。俺を信じて」


「うん・・・淳平くんを・・・信じる」


微笑むつかさの表情から不安の色が消えた。


「じゃあ・・・いくよ」


淳平は挿入した中指を早く、激しく動かし始めた。


左手はつかさの乳首を捕らえ、こちらも強い刺激を送る。


「ああああああっ!!!あっあっあっあっあっ!!!!!!」


激しく甲高い声が漏れる。


つかさの身体は淳平に強く後押しされ、絶頂に向けて一気に上り詰めていく。


「西野!もうすぐだ!もうすぐだよ!!」


「ああああああああああああっ!!!!!!!ああっああっあっああっあああああっ!!!!!」


「あはあああああ!!!!はあっはあっはあっはっはあっはあはあっ!!!!」





「あああああっ!!!!!!!!      あっ!!!   あうっ!!!!!!」





「うううっ!!!!!    あっ!!!!!!    くうっ!!!!!」





ついに、つかさにとって初めての絶頂が押し寄せた。


短い周期で全身が激しく波打ち、挿入された中指の隙間から蜜が溢れ出す。





(綺麗だ・・・)


白い肌はやや赤みを帯びてうっすらと汗ばみ、光に反射して美しい輝きを見せる。


淳平はただ、そんなつかさに見とれていた。

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