R[ever free]プロローグ - takaci 様
深い緑の中、灰色の大きな階段が続く。
そこを登る一人の青年。
年に数回訪れ、その度にこの階段には苦しめられる。
さらにこの時期は日差しも強く、体力がさらに消耗する。
だが、この先で待つ人のことを思うと力が湧き上がってくる。
愛する妻・・・
その人の顔を思い出すと、自然と顔がほころんでくる。
(あと少しだ・・・あと少しでまた会える・・・)
(今日は・・・渡したいものがあるんだ・・・いい知らせもあるんだよ・・・)
(だから・・・もう少し・・・待っててくれよ!!)
青年は一歩一歩、長い階段を登っていった。
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