TAKE4 『回想 映研部室(後編)』 - そーす  様 


がらがらがら・・・・・・・・

まるでタイミングを計ったかのように遠慮がちに部室の扉が開く

『こ、こんにちは〜〜』

西野がやってきた

声が少し震えている

(聞いていたな)

その様子でなんとなく気付く外村

『あ。淳平久しぶり〜』

一方意味自体理解できていないのか
何の反応もしめさない人間が一人

『おお。おそかったなぁその格好結構目立っただろ』

鈍感の真中はさすがに気がつかないようだが

『ちょっと早めに終わったから、家で着替えてきたの・・・・』

『唯も〜唯も〜西野さんと水着の見せ合いっこもしたんだよ〜ね〜』

つかさはTシャツにジーパン
唯はボーイスカウトみたいな探検家の服
そして肩には大きなバック
今からでも旅に出れそうな服装だ

『ふーんそれは楽しみだな』

ふと声のした方に振り向くといつの間に入ってきたのか・・・・・
大草が一人真夏の直射日光を背中に浴びながら窓辺にたたずんでいる
平静を装っているが、シャツの背中は汗でビショビショである

(こいつ窓の外で出るタイミング計ってたのか・・・・)

思わずその様を想像する外村

(もう少し粘ってみてもよかったかな・・・・・?)

『え〜〜?大草君、君も来るの?』

一瞬げんなりした顔で問いかけるつかさ

『あ、ああ・・・・・なんか今回登場人物全員使うらしいから・・・・』

『????』

『お、大草しゃん(ぽー)』唯

唯は思わぬ参加者の登場に気が気でない様子だ

(ふんっ西野と真中をくっつけてなるものか!)
大草の真の目的
この合宿で西野をモノにすること

『私も・・・』

今度はまた部室の入り口の方
誰だろう?・・・・いやどこかで見たことがあるのか?
東城とはまた違う大人びた雰囲気
腰まですらりとした伸ばした長髪に物静かな瞳

(ほう・・・・これはなかなかのお姉さんキャラ)外村

謎の美女がいつのまにか入り口に立っていた

『あの〜どちら様で?』

ただ西野はすぐに誰だかわかったようで

『トモ子!』

『なんで来ちゃったの?』

『アンタのおもりよ・・・・全く〜っ
 突然明日から休む〜〜なんていっって納得するわけないでしょう!』

どうやら西野と同じ桜海学園の生徒らしい

(アンタの初恋・・・・・叶えてあげたいに決まってるでしょ)
トモ子の真の目的
それは親友であるつかさの恋を成就させること

『てへへ・・・・ごめん』

『あの〜〜〜〜』???

『こんにちは〜』???

『コンチハ』  ???

どうやら一人で来たわけではないらしい
彼女の後ろからわらわらと3人の娘がぴょこぴょこ顔を出してきた
まだどこか幼さが残っている顔立ちから推測するに

(一年生ってとこか・・・・・)外村

『あらゴメンナサイ。結局ついて来ちゃったんだけど、
 つかさと同じように『明日から夏休みだ〜』とはしゃいでいた友達がいたんだって』

今度は唯が驚いた

『あっれ〜?まゆこちゃん。めぐみちゃん。さえちんも。なんで〜』

『ずるいわよ。唯ちゃん!大草さんと2人で旅行なんて』
『そうよそうよ私たちだってお互いに遠慮しあってんのにっ!!』
『抜け駆けは許さないんだからっつつつっ!!』
『違うよぉ〜2人じゃないよぉ・・・それに旅行じゃなくて映画の撮影に行くんだよ』

『ま、まあまあみんな仲良くね・・・・ナデナデ(  ̄ー ̄)*』

『『『『は〜〜〜い』』』』

すでに大草のペットと化している唯以下桜海一年生カルテット

そして西野たちが来たのをきっかけにどんどん闖入者が増えていく

『あれっいつの間にこんなに大勢?』東城綾

綾とさつきが帰ってくる頃には既に全員集まっていた

『あ・・・東城さんよろしくね♪』西野つかさ

『げ・・・・西野つかさ。と、東城さんだけならまだしも・・・・
いえ!!!恋は障害が大きいほど燃え上がるものよ。そして私と真中は・・・・』北大路さつき

『まてぇ〜い 真中!!!綾さんだけならまだしもこんなうらやま・・・・いやふしだらなハーレムを築こうなどとは
僕がゆるさ〜〜〜ん』天地

『さ、最近出てないけど、みんなのアイドルちなみん頑張りま〜〜〜す』端本ちなみ

『い〜や〜い〜や〜よ 麻衣ちゃんっっ!! こんなにたくさんの男の人と一緒に旅行だなんて〜』向井こずえ

『あーも〜ピーピーうるさいよこずえ、アンタ。この合宿で男嫌い治すんでしょう!?』浦沢麻衣

『とりあえず全員そろったようだな 館長がロケ地まで自家用機で送ってくれるらしい』外村ヒロシ

『び、美女が勢ぞろい。ハプニングの予感』小宮山

『ああ・・・・・行くか』真中淳平

その他大勢。

友情・恋・栄光・・・・・etc

彼らは目的こそ違うがそれぞれが合宿への期待に胸をふくらませながら泉坂高校映研部室を後にした・・・・・

『ぜ、絶対〜生き残ってやるぅ・・・・』美鈴

一人を除いて・・・・・


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