2004夏・赤丸ジャンプ読みきり「しーもんきー」二次創作

S M  START - strike blue  様






「 馬鹿な! アレ は 伊勢博士 の 命令 が 出ない限り けっして そんな事を ・・・・・・ まさか ・・・・・・ 」




「 そうです ! ・・・ ただいま確認の為 猿隠島 に “栗野元帥” を 急行 させております ・・・ わたくし も このあと ・・・・・・ 」










“摂政 蜂矢” が さらなる 状況説明 を   “ キャンサー プリンセス  蟹泉 ”  に 続けようとした ときだ












「  お お ー ー い !    お っ は よ ぉ ー ー う ぅ !     ト  モ  コ  ォ  ォ  ー ー ー ! ! ! 」 






ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  









朝日 に 照り  光る   金髪   を  躍らせて




緑の瞳  の  超絶美少女  が




“ キャンサー プリンセス  蟹泉 ”    の    “ 下 の 名前 ”   を    呼びながら  




踊るように   駆けて来た









ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた








「 “姫様” ・・・ 」



駆けてくる 少女に 視線を移し 小声になる 蜂矢



「 ちっ、 ・・・  西野 つかさ か  ・・・ 蜂矢、 伊勢博士と影風の件は オマエに任せる ・・・ よきに計らえ ・・・ 」



駆けてくる 少女に 視線を重ね 舌を打つ “蟹泉 トモコ”



「 はっ、 では… 」



駆けてくる 少女に 視線を避け 数歩後ずさりする 蜂矢






蜂矢が 数歩 下がった ところ


ちょうど 西野つかさ の 視界からは 電柱の陰となって 見えない ところ


その 西野つかさ の 死角に入った ところ






び ょ お お お お ぉ ぉ ぉ ぉ お お お お ぅ ぅ ぅ ぅ う う う う 






蜂矢の 身体を包みこむような


クリアレッドの輝き が 起こり


そして


クリアレッドの輝き は


蜂矢の 身体の背後の


空(くう) の ある 一点 に あつまり


ねじれて


まわって


吸い込まれて


きえた






り ゅ う う う う う ぅ ぅ ぅ ぅ う う う う ぅ ぅ ぅ ぅ ・ ・ ・ ・ ・ ・









あとに 残るは “蟹泉 トモコ” ・・・ “クラブナー ラ ムー” の “王女” ・・・ “キャンサー プリンセス”









「 つかさぁー  おっはようぅ! 」



おおきく 右手 を 振り上げ



駆けて来る “親友” を 迎える “トモコ”






ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた


「はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ」






踊るように 跳ねる


つかさ の 朝日に照り輝く 金髪 に


合わせて 弾む


そんな


つかさ の 息づかい が 聞こえてくる






ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた


「はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ」






そんな “親友” を 微笑み 迎える “トモコ”



だが



その 微笑み の 本当の意味を



“親友” は 知らない



だれも 知らない






( 西野 つかさ ・・・ ミス桜海学園 ・・・ いや ・・・ ミス泉坂 と言ってよいほどの ・・・ 超美少女 )






ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた


「はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ」






( コイツの傍に居るだけで ・・・ “クラブナー” の “素体(ベース)” となる ・・・ 若くて生きのイイ “サル”ども が ・・・ )






ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた


「はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ」






( いとも簡単に手に入る ・・・ なにせ ・・・ むこうから うじゃうじゃ と ・・・ たかるように ・・・ 寄って来るんだからな ・・・ )






ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた


「はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ」






( この 『 トモコ 』 とか 云う おんな に  ・・・ “ 寄生 ”  したのは ・・・ 大正解だったな ・・・ ・・・ ・・・ )







ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた


「はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ」






( ただ ・・・ どうしても ・・・ どうしても この “ 感情 ” だけは ・・・ わからない ・・・ なぜだ ? )






ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた


「はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ  はあ」






( なぜ  “ わたし ”  は  ・・・・・・  あの オトコ に ・・・・・・ こだわる ・・・・・・ ・・・・・・ ・・・・・・ ? ? ? )








































S  M   START















































「 はあ はあ はあ はあ ・・・ あぁ 汗かいちゃったぁ ・・・ おはよう トモコォ 」




額の汗を 取り出した汗取り紙で 押さえながら 息を落ち着かせる つかさ




「 おはよう つかさ 」




変わらぬ 微笑み を “親友(とも)” に 向ける “トモコ”




「 ねえ トモコォ ・・・ いま だれか ・・・ おんな の ひと が いっしょ に 居たみたいだけど ? 」




あたりを 見回す つかさ




「 うん、 ちょっと・・・ 道 を 聞かれたから 教えてただけよ・・・ 」




だが その “女性” の すがた は ・・・ 何処にも ない ・・・・・・




「 そう ・・・ 」



ちょっと けげん に おもう  つかさ  だったが



「 それよりも さあ、 見たよ 見たよぅ ・・・ このまえ また 告られてたじゃん! あの“お店”の裏でぇ ・・・ あのあと とうだったのぉ? 」



“トモコ” が  話題  を  切り替えた



「 あぁ ・・・ モチロン 断ったよ ・・・ “アタシには ちゃんと 彼氏 が居ます” って ・・・ ・・・ ・・・ 」



つかさ  は  さらりと  かるく  こたえた



「 “彼氏” てぇ ・・・ 泉坂高校の ・・・ あの 真中淳平 ? ・・・ 」



なぜか 両手が 自然と 細い腰に来て・・・   “トモコ”



「 うん ・・・ 」




顔を ういういしく 赤らめて・・・  つかさ




「 アンタねぇ ・・・ どうして アイツ なのさぁ ? ・・・ アイツの噂 ・・・ 知ってんだろ ? 」




すこし 怒ったような 口調 と なり・・・    “トモコ”




「 うん ・・・ 」




すこし さみしく うなづき・・・    つかさ




「 つかさ みたな いいコ を “二号” に するような オトコ なんて ・・・ 」


「 ちがうよっ! 」




“ともこ” の ことば を 遮り・・・




「 ・・・ “三号” ・・・ だよ ・・・ 現在(いま)は ・・・ ・・・ ・・・ 」




金色の前髪 が ・・・ 緑色の瞳 を ・・・ 隠した ・・・ ・・・ ・・・ つかさ




「 さ ・・・ な ・・・ 」




おどろきで ・・・ 言葉が  ・・・ 止まった ・・・ ・・・ ・・・ “トモコ”




「 “新しい彼女” が ・・・ “塾で出逢ったコ” が ・・・ 現在(いま)は “二号” ・・・ いや ・・・ もしかしたら ・・・ “トップ” かも ・・・ 」




こん・・・


足元の 小石を   ひとつ 蹴飛ばす    つかさ




「 そんな オトコを なんで? ・・・ つかさ だったら・・・ 」


「 トモコっ! 」




強く つづく言葉 を 遮る    つかさ




「 理由なんて ・・・ 無いのよ ・・・ 理由なんて 」




そして “トモコ” に 視線 を 重ねる    つかさ




「 トモコ だって ・・・ 言ってたじゃん! 」




話 を 切り返す    つかさ 




「 えっ? 」


「 なんで “あんなヤツ” 好きになったのか ・・・ わかんないって ・・・ 」




どきんっ!


心臓 が  鳴る    “トモコ”




「 年下 ・・・ なんでしょ ・・・ トモコ の 好きな ひと ・・・ 」




どきどきどきどき   どきどきどきどき   どきどきどきどき      どきどきどきどき   どきどきどきどき   どきどきどきどき


心臓の鐘 が  鳴り出した    “トモコ”




「 年下 ・・・ なのに ・・・ トモコ 好きになっちゃったんでしょ ・・・ 伊勢邦夫 くん ・・・ 」




かああああああ   ああああああ    ああああああ       かかああああああ   ああああああ   ああああああ


こんどは うつむく番 と なった    “トモコ”




「 ほら、 トモコ ・・・ 耳まで真っ赤っ赤 ・・・ こりゃあ ホンモノ だわ! ・・・ 淳平くん に 話して 取り持って もらおうかなあ〜 」


「 つっ、 つかさぁ! 」




あせって うつむいてた 赤い顔を上げる    “トモコ”




「 伊勢邦夫くん ・・・ たしか 淳平くん トコの 映研部員 だった よねぇ ・・・ 」


「 やっ ・・・ やめてぇよお!  つかさぁ! 」









りぃ〜ごぉ〜ん   かぁらぁ〜ん   ごぉ〜ん    りぃ〜ごぉ〜ん   かぁらぁ〜ん   ごぉ〜ん




特徴のある 桜海学園の 予鈴の鐘が 鳴り出した









「 ああっ!  いっけなあい!  さっ ・・・ 先に いくよっ!  つかさっ! 」


ふわさあああ      たっ  たっ  たっ  たっ   たっ  たっ  たっ  たっ   たっ  たっ  たっ  たっ


長い 緑の黒髪 が ひるがえる    駆け出す  “トモコ”




「あっ! こおーらあぁ! 逃げるな トモコォ!  まだ はなし は 終わってなぁーいっ! 」


ひらり  きらり     ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた


短い 光の金髪 が はねる     追いかける  つかさ




ふわさあああ      たっ  たっ  たっ  たっ   たっ  たっ  たっ  たっ   たっ  たっ  たっ  たっ


ひらり  きらり     ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた  ぱたぱたぱたぱたぱた









りぃ〜ごぉ〜ん   かぁらぁ〜ん   ごぉ〜ん    りぃ〜ごぉ〜ん   かぁらぁ〜ん   ごぉ〜ん




特徴のある 桜海学園の 予鈴の鐘が 鳴っている












その  駆け出して 行った  二人の少女   を   見下ろす視線  が  あった













ぶ  ぅ  お  ぉ  お  ぉ  ぅ  ぅ  ぅ  う  う  う  う  う  う  ぅ  ぅ  ぅ  ぅ  ぅ  ぅ  う  う  う  ん  ん  ん






クリアレッド に 透ける 羽 を レシプロ エンジン の ように 唸らせて



彼女たち を 見下ろす    巨大な 紅い “ 化け蜂 ”   ・・・   “ 摂政  蜂矢 ”  の  変化(へんげ)  の  すがた






ぶ  ぅ  お  ぉ  お  ぉ  ぅ  ぅ  ぅ  う  う  う  う  う  う  ぅ  ぅ  ぅ  ぅ  ぅ  ぅ  う  う  う  ん  ん  ん






『 ・・・ お気の毒に ・・・ “姫様” ・・・ あんな  アクシデント  さえなければ ・・・ 下らぬ  “サルども”  の 感情 なんかで ・・・ 』






ぶ  ぅ  お  ぉ  お  ぉ  ぅ  ぅ  ぅ  う  う  う  う  う  う  ぅ  ぅ  ぅ  ぅ  ぅ  ぅ  う  う  う  ん  ん  ん






『 いつも いつも ・・・ お心を乱される こと など ・・・ なかったで あろうに ・・・ おかわいそうな ・・・ “姫様” ・・・ ・・・ ・・・ 』







ぶ  ぅ  お  ぉ  お  ぉ  ぅ  ぅ  ぅ  う  う  う  う  う  う  ぅ  ぅ  ぅ  ぅ  ぅ  ぅ  う  う  う  ん  ん  ん












『 ・・・ すべては ・・・ あの日 ・・・ “ 女王陛下 ” の ・・・ あの お言葉 から ・・・ 始まったコト ・・・ ・・・ ・・・ 』












“化け蜂” は


“摂政  蜂矢” は    


“プリンセス” が 産まれた 


三ヶ月前の


うららかな


あの 春の日 を


思い出していた












ぶ  ぅ  お  ぉ  お  ぉ  ぅ  ぅ  ぅ  う  う  う  う  う  う  ぅ  ぅ  ぅ  ぅ  ぅ  ぅ  う  う  う  ん  ん  ん

















She  Monkey    START                    some time ...   some day ...


NEXT