全年齢【BE IN LOVE】「ORATION〜CENTER〜」 - スタンダード 様  


【2004年9月27日】







みなさんも知っていると思います。



今回の出来事を…不幸を…。



この映画のスタッフは、ここのいる人達だけではありません。



最大の功労者とも言うべき人が欠けています。



あたし達は、その欠けた部分を埋めることを決意しました。



簡単じゃないかもしれないけど…



何もしないほうが辛く思えたから。



あたし達はピースを埋めきることが出来たのでしょうか…。



それはここにいる人には決して分かりません。



決めるのは天国の一員ですから。



でもあたし達は結果を求めていなかった。



最善の努力をすれば…



何かが伝わると思ったから。













この映画…本当は完成してないんです。



大事なピースを一つ無くしてしまったから。



主人公が「悲しむなよ…」と呟いた後に、悲しい笑顔を浮かべます。



そしてそれが同時にラストシーンであり、スタッフロールへとつながります…。



でも本当は…




ラストシーンにはまだ早い。




本当は…



主人公は心からの…



とびきりの笑顔を浮かべるはずなんです。



それが出来ていないこの未完成の映画。



上映し続ければここにいない監督はどんな反応をするんでしょう…。



「こんなのは撮り直しだ!」って叫ぶんでしょうか…。



あたしは信じています。



監督が我慢しきれなくなって…



つい天国の門を飛び出してしまうことを。



それが現実に起こりそうな気がするんです。








例えば…



もう二度と会えないところへ引っ越してしまうのと…



もう二度と会えない世界へ逝ってしまうのと…



なぜ悲しみが違うのでしょうか…。



二度と会えないのは同じなのに…。



それは…



幻想かもしれないけど…



小説家の言葉かもしれないけど…



心の中で生きているから…。



あたしはそう思うんです。








彼があたしに教えてくれたように…



望めば叶う。



そんな気がしてならない。



だからみんな忘れないで欲しいんです。



望んで欲しいんです。



この映画が完成していないことを…



この映画が完成することを…。



そして想っていて欲しい…。



彼が心の中で生きていられるように…。



そうすれば…



まるで何事もなかったように君が帰ってきて…



あたし達と…カメラの前で…



とびきりの笑顔を見せてくる…。



あたしはそんな気がするから。










それに…



あたしはここにいるメンバーと、かけがえのない体験をしました。



友情、恋愛、夢…



どれも青春という言葉に当てはまって…



どれもたった一言では言い表せない。



そんな体験をしました。



その環(わ)の中にいるあたし達は特別な絆で繋がっている。



そう信じているから…



あたし達がいつまでも一緒にいれば…



この青春の物語を続けていけば…



必ず君に会える。





だって…





        だって…








              物語の中心は、いつでも君だから―――― 


END