154話予想・的中(?) - スタンダード  様



153話を読んだとき、違和感を感じました。
淳平を家に招き入れるとき、つかさが言いづらそうだったからです。
最初は緊張しているからだろうと短絡的に考えていましたが、なんか裏がありそうだなと思って考えておりました。
あまりにも気になったので、154話の予想を書いてみました。
もちろん早バレ等を読む前です。
今週の火曜日ぐらいに書いたはず。
投稿しようとして、でもどこに投稿しようか迷った末に、そのままになっていましたが、こういうスレ立ったので投下させていただきます。
なんか中途半端というかぱぱっと書いたのでよく分からないものになってますが、せっかく書いたので読んでやってください。



家の中に入り自分の状況を理解すると、つかさの彼氏であることの実感というものを改めて感じた。
なにか食べるかと聞く彼女に答えようとしたが、つかさは答えを待たずに台所の方へと向かっていった。
そのことで肩すかしを食らったように緊張がすっと抜けるのを感じた。
「先に部屋に行ってて〜」
とつかさの声を聞くと、淳平は階段を上り始めた。
落ち着いたとは言っても、鼓動は明らかに早い。
部屋の前へたどり着く頃には、そのペースも最大速となっていた。
女の子の部屋に自分一人ではいるのはなかなか勇気がいる。
しかしここに留まっているのも、後からつかさにいじられることを考えるとはばかられる。
結局淳平は勇気を振り絞ってドアを開けた。
部屋は少し変わったようだった。

紅茶とケーキを持ってつかさが入ってきた。
正座をしている淳平を笑い、自らも座った。
これは二日前に作ったケーキ、これはパリで買ったおいしい紅茶、ケーキにぴったりなんだよ。
そんな説明を終えると、一瞬沈黙となる。
気まずさに「美味なり」と言ってみるとねかなのちとちもらつかさも何それ、と返した。
二人の紅茶を啜る音だけが響くようになると、淳平は話題を探し始めた。
何か話さなきゃ。
そんな思いばかりが頭に浮かんだ。
しかし、淳平の努力の甲斐虚しく、先に口を開いたのはつかさだった。
「あたしね、やっぱりずっと不安だった。
 淳平君は・・・その・・・キスしてくれたけど、文化祭で東城さんへの反応見たら・・・。
 あたし・・・本当に欲張りだから・・・昔は電話くれるだけで幸せだったのに・・・
 最近はそれだけじゃ物足りなくなってきちゃった。」
まるで話を止めさせないかのように、間髪をいれずに話し続けた。
つかさが口を閉じればそこは無音の空間となる。
自分がどれだけつかさを苦しめていたかが分かると胸が痛んだ。
「ごめん。」
そう言って頭を下げるしかなかった。
今日二回目の謝罪。
でも、今回は断っているわけでもなく、始まり。
こっからスタートしていくんだ。
その誠意が伝わったのか、つかさはふっと微笑むと、
「別に謝ってほしい訳じゃないんだけどね」
と呟いた。
「だた・・・言葉と・・・過去だけじゃ信用出来ないってだけ。
 今・・・証明して・・・」
淳平はその言葉の意味を汲み取り、次第につかさへと近づいていく。
気持ちを気にしてたあの頃じゃない。
立場を気にしてたあの頃でもない。
気持ちも立場もある今、遮るものは何もなかった。
唇が触れる。
つかさの唇の柔らかさを自らのそれに感じ、きつく押しつければ押しつけただけ気持ちが伝わる。
10秒ほど経ってやっとお互いが離れた。
それでも淳平の手はつかさの肩をしっかりと掴んでいる。
すぐ近くにいるつかさの美しさに見とれながらも、やや頬が赤く染まっているのが分かった。
この娘の顔を赤くさせたのは自分なんだ。
自分の顔も真っ赤じゃないだろうか。
そんなことを考えているとつかさがまた口を開いた。
「今キスしたことだってもう過去のことなんだよ。
 もう一回・・・証明・・・」
今度はつかさから顔を近づけた。
何度も何度もお互いの口を押しつけた。
どちらからともなく、少しずつベッドに近づいていく。
手を握りあい、愛情を確かめ続けた。
いつの間にか二人は完全にベッドの上に乗っている。
つかさは横たわり、その上に淳平が覆い被さっている。
一度顔を離し、見合う。
いい?
その無言の問いに、つかさも無言で頷いた。
もう止まらなかった。
口を付けると同時に、手が胸へと這う。
弾力を感じ、興奮が高まる。
好きだ。
その気持ちが完全に体を支配し、もう理性などなかった。



その時。




「ただいま〜」と下から聞こえる。
「「!!!」」
二人は驚き急いで体を離す。
階段を上る音が聞こえる。
ドアのすぐ近くに来るのを感じると、ドアノブが回ったのが分かった。
「つかさちゃん、誰か来てるの?」
開けると同時に、つかさの母はそう尋ねた。
つかさの母と目が合う。
「お・・・おじゃましてます・・・」
その言葉を発しながら、邪魔してるのはどっちだ、と悪態をついたことは誰も知らない。
「あら・・・つかさちゃんの恋人・・・?」
「も・・・もういいからどっか行って!」
照れを隠しながらも母を追い出すつかさ。
出て行く直前に、母がつかさに何かを耳打ちする。
直後つかさの顔は紅潮し、もういいからとまた追い出した。

嵐が去ったかのように静かになる部屋。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
「お互い・・・親には苦労するね・・・」
「そう・・・だな・・・」
その後、思い出したように尋ねる淳平。
「そういえば・・・その・・・親は今日いないって・・・」
その言葉に、つかさが焦ったように体を震わす。
「あ・・・あの・・・ごめん・・・あれウソ。
 実はちょっと出かけただけで。
 もう少し遅くなるとは思ってたんだけど・・・。
 でもああ言わないと淳平君帰っちゃうかなって・・・」
俯くつかさに、いや気にしないで、と言い笑う淳平。
確かに、親がいないと言ったときつかさの口調がおかしかったような気がする。
あのときは緊張しているというか、恥ずかしがっているように見えたのだが。
「じゃ・・・じゃあ俺はもう帰るよ。
 また今度・・・」
また今度何をするかは口に出せないが、お互いの気持ちが通じ合ったという安心感が、また今度という言葉を生み出していた。
うん、と名残惜しそうな顔をするつかさが、たまらなく愛らしく感じた。
その表情に影響されてか、「本日ラストの証明」と言って、口づけをした。

つかさの家を出て一人道を歩く淳平。
(西野の胸・・・柔らかかったなぁ・・・)



とまあ、的中と言っても親が帰ってくることだけでしたがw
一応靴を隠すことも予想していましたが、そこまでするかな〜と思ってやめたような気がします。



補完完了