線香花火 - 冬桜 様
去年の夏 君と一緒に
笑い合った 線香花火
暗闇の中 そっと灯した
微かな炎と 小さな光
君と僕の間で ひらひらと
燃える花びらが 散ってゆく
君と僕の心は 喜びで
いっぱいだったんだろう
火が消える その前に
約束を一つ 交わそう
小さなこの 丘で また再び
僕らが夏を 迎えられるように・・・
暗闇の空 僕らを包み
優しく輝く 小さな蛍
暖かな光 薄れて
散っていった 線香花火
わずかに輝き ひらひらと
散る花びらが なつかしい
まるで一生懸命 生きている
君を見ているみたいだね
火が消える その前に
思い出を一つ 語ろう
小さなこの 丘で 初めて
僕と君が 出逢った時のような・・・
あわく はかなく
消えてゆく
君と 僕の
線香花火
人も 一時しか
咲けない 花だけど
君も 僕の
傍で咲いてくれるけど
それも いつかすぐに
霞んでゆく 線香花火・・・
大丈夫だよ
心配しなくても
それなら 僕が
何度でも
君の線香花火に 火を灯けてあげるから