答えなんてどこにもない
あるならキミの腕の中なのかもしれない

存在の意義
存在価値

そのレゾンデートルがあたしを支え歩ませてくれた
今日を明日に繋ぐための力

空白を埋めたのは誰でもない
ただキミの存在だけ





いちご100%最終回記念ショートショート
『真夏の夜の夢』その二






つかさは食後の片付けをして洗い物と格闘していた。
パスタを茹でた大きな鍋をたわしで磨き、古い洋食皿は丁重に扱わねばならない。
しかしそれさえもケーキ職人として鍛えた腕にかかればなんと言うこともなかったのだが、
風呂の用意もしたいためピッチを上げて片付けをしていた。
野球中継も終わり真中は退屈そうにコマーシャルを眺めていた。
それにも飽きて麦茶が入っていたカラのグラスを持って台所へと向った。
タンクトップに短パン、その上にひらひらフリルがついたエプロンを身に着けてつかさが忙しく働いている。

「なんか手伝えることない?」
「大丈夫、もう少しで終わるしさ・・・あっ、お茶なくなったんだ入れてあげるね」
「自分でするよ・・・えっと・・・ 早く終ってその・・・一緒にいたいし」

照れくさそうに真中は後ろ髪を掻きながら目線も合わせられなくてあらぬ方向に向って言っている。
二人きりの空間なのに未だに口にするのが照れくさいのだ。

「あ・・・うん・・・そうだね・・・早く済ませるから・・・」

それに応えるつかさも頬を桃色に染め真中を見ることが出来ない、下にうつむいている。
口にするのだけが恥ずかしいとも言える、肌は口よりも雄弁に情熱を語る。
思い出して顔を紅く染め、慌てて流しに向き直ると急いで片づけ始めた。
張りのあるヒップラインが短パンをぴっちりと押し上げ、流しの下の棚に洗い物をしまうたびに尻の谷間に縫い目が食い込んでしまう。
短パンの固めの布地がはっきりとそこの左右に分かれた形を現してしまう。
真後ろの真中は丸く柔らかなラインのつかさの後姿に釘付けだった。

(あの四年前の時はビキニ姿で、白くて滑らかな背中だった・・・今、抱きしめたら怒るだろうか・・・もし怒ったら・・・その唇を・・・そして・・・)

「あ、淳平くん、もう少しで終わるからまってね。」
「えっ、・・・ああ、ごめん」

真中にこれ以上気遣わせないように声をかけるが、真中にとっては見透かされたような気持ちだった。
胸の動悸がおさまらない。

「きゃっ、淳平くん?」

昔とは違う逞しい腕が後からつかさを包む、その肩をその胸をやんわりとやさしくそれでいて力強く抱きしめる。

「西野・・・」

白く華奢な首筋にその顔を埋め、荒くなった呼吸をそのまま耳の付け根に送る。
つかさの敏感な場所は心得ている。
強い抱擁と首筋、そして口の中、そこだけは全身の力が抜けてしまうほどいつも反応してしまう。

「・・・んっ・・・はぁ・・・片付けもう少しで・・・だから、あっ、あんっ!」
「もう待てないよ・・・」

真中の熱い唇がうなじから耳の後ろを音の出る情熱のキスを繰り返し、つかさの快楽を探っていく。

・・・ちゅっちゅ・・・・ちゅ・・・ちゅっちゅっ・・・

耳に到達すると遠慮なく舌先をその耳朶に入れる。
真中の荒い呼吸と熱を持った舌が耳の穴を掘り返し、にゅるにゅると軟体動物が蠢くように貪欲にむさぼる。

「・・・ひゃっ・・・だめっ・・・ あん、そんなことしたら、あたし・・・ あっ・・・あああんっ・・・」
「そんなことしたらどうなるの?・・・おしえて・・・じゃあこれは?」

真中はいたずらっ子の様にワクワクしながらエプロン下のタンクトップの中に手を入れ、
ブラの上から胸の先端を人差し指と親指でつまみ上げる。
そこはもう敏感にツンと固くなっていて見つけるのも容易だった。

「もう立ってる、こりこり固いよ・・・気持ちいい?」
「よくないってばっ・・・はぁっ・・・つまんだりしちゃ・・・だめ・・・ぇ・・・」

真中はつかさの言葉とは反対にきゅっと引っ張る。
ビクビクと揺れるヒップに自分の股間を押し付け、倒れないように流しに押さえつける。
後から見える首筋とその横顔は上気し、翡翠色の瞳は潤んで切ない。
久しぶりの再会、そして二人きりと言う遠慮の要らない空間が大人の真中を大胆にさせる。

「ふぁあああっっ・・・くっうんっ」
「やっぱり気持ちいいんじゃん、文句言わせないよ・・・」

つかさの小さなあごを掴み、強引に自分の方を向かせその口に容赦なく自分を送り込む。
快楽に震える唇を割り、真中は自分の分厚く熱い舌をためらいもなくずいっと入れた。
口蓋をくすぐり、奥で丸まってしまっているつかさの舌に絡ませる。つかさの弱点である口の中を責める。
真中のそれを咥えた時に必ず当る口の中の天井を中心に攻め、狭い口腔を真中は舌で蹂躙する。

「あふっ、んんんっ・・・ーーーっ・・・」

粘液の混ざる音、貪欲につかさの小さな舌をすする音、息継ぎもままならないつかさの吐息。
様々な音を奏でるつかさと言う等身大のチェロを弾くように、真中は後ろから快楽の弦を爪弾く。
口腔は真中に貪られ、つんと立ち上がった胸の先端は柔らかな胸に押し込まれたりひねられたりしている。
真中のヒザはつかさの股間を割り、ぐりぐりと短パンの食い込んだ先を刺激する。
着ていたものは汗でしっとりと濡れ、身体の細かなラインをぴっちりとあらわし下着のラインを浮き立たせる。

「・・・んっはぁ・・・あ、あんっ、いっちゃう・・・いっちゃうよぅ・・・」
「西野、このまま支えとくから安心していっていいよ、いかせてあげる」

短パンの腰の隙間から指を入れる、直接に敏感な花びらをよりわけ、熱いワレメに中指を浅く入れ軽くひねる。
つかさが息をつまらせ耐えてると、更に指は花びらの頂点にある肉の芽を恥骨に押し付けながら振動を与えた。
つかさの小さめのそれを胸を弄ぶように容赦なく責める。

「・・・ひゃん・・・ああっ・・・だめっおかしくなっちゃう・・・」
「・・・いっていいよ・・・西野がいくところ見たい・・・」
「・・・ふぁああああんっ・・・あーーーっ・・・」

瞳からは涙があふれ頬を伝う。

(なぜ、愛しい人に触れられると悲しくもないのに胸が苦しいんだろう、
触れられるだけで涙がでるんだろう、
感じる身体とは別なところにある心は締め付けられるように苦しい、
答えはキミの腕の中にあるのだろうか。


なぜ、



なぜ・・・。)




その問いにいつも答えられぬままつかさは意識を飛ばした。
痙攣する身体が脱力していく、真中は満足するとやっと開放した。

「・・・んっくぅ・・・もう立てない・・・もう・・・」
「・・・じゃあ流しに手をかけて、しっかりつかまって・・・」
「まって!あたしばっかり淳平くんずるい!」
「えっ・・・あっ西野・・・そこは・・・」

つかさは力なく座ると真中の半ズボンに手をかける、ジャージの様にボタンのない半ズボンは手を引きおろすと簡単にヒザまで落ちた。
真中のトランクスの前は隆起し布越しに見て分かるほど脈を打っている。
つかさは真中の前でヒザをつき今度はトランクスに手をかける。
まるでネコが獲物を見つけたようにらんらんと瞳は輝き恍惚の表情を浮かべている。

「・・・いいよね・・・」
「まだ風呂に入ってないし・・・その・・・舐めないほうが・・・」
「気になるなら口にしないけど平気だよ・・・楽しみは後にしようか・・・うふふ」

ゆっくりと引きおろす、布に当り下を向いた真中の欲望は抵抗がなくなり弾かれて下腹を打つ。
先端からは既に透明な雫がまるで泣いてるように止まらないでいた。
昔とは随分と様変わりしたそれをいとおしそうにつかさは眺める。幾筋も血管が走り、頭の部分は大きく膨らんで大人のオスの形だ。
淫水焼けしたように赤黒いそれに白い指を走らせる。
鈴口から溢れる粘液をくまなく欲望に塗りたくり、手の平全部を使うように軽く握り上下し始めた。

「・・・うっ・・・西野、やばいくらい・・・あっ・・・」
「ここも気持ちいいよね・・・キミのことなんでも知ってるんだから・・・うふふ・・・」

たまらない笑みを浮かべるとつかさの開いていた左手がやんわりと袋を包む。
下から包み込むように、或いはかるく揉みほぐすように、こそばゆいようなむずがゆいような感覚に真中の腰はぶるぶる震える。

「どんどん出てくるね・・・そんなに気持ちいいの?」

ぬめりが足らなければ自分の唾を塗ろうと思っていたがその必要もないようだった。

「・・・うあ・・・このまま出そう・・・西野の中に出したい・・・」
「お風呂入るまでだーめっ・・・あたしにかけていいよ・・・」

そう言うとつかさはエプロンの首だけ外し、タンクトップもズボンも下着も着てるものを全て脱ぎ捨てた。
腰にはエプロンだったものが前を隠してるだけのになった。

「・・・ここにかけて・・・」

真っ白な肌の美乳ともいえる形のいいバストを持ち上げ、
ぷっくりと盛り上がり色付いた乳輪と固く立った乳頭で真中の欲望を撫でた。



つづく