夏の旅〜Part7〜 - TORO  様



深〜い深〜い森の中。


薄気味悪い夜の森を、愁檎と沙耶は足場を確認しながら進んでいた。





「愁檎〜早い〜〜〜〜〜〜」


「早かねーよ!!お前が遅いんだろ!」


「うるさいなぁ〜。もうチョットゆっくり歩いてくれてもいいでしょ!!!!」


「寒いから早く帰りたいんだろうが!」


「本当は怖いからなんじゃないの?」


(ブチッ)




 

愁檎の頭の中で何か切れる不吉な音がした……

  
「お前なぁ………オレがお化けごときに怖がると思うか……」

   
「うん!!!!!!!!」


「『うん!!!!!!!!』っじゃネェ〜〜〜〜!!!!」


「じゃなんて言えばいいのよ!」


「『やっぱり!』とか他にイロイロあるだろうガ!!」

   
「アンタには怖がってるのが一番似合うの!」


「どういう意味だよ!!!!ゴルァ!!」


二人とも暗い森の中で止まっている


ふと沙耶が木に目をやった………その時………







「……………ギャぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



何かを見つけて猛ダッシュで逃げる沙耶


ふと、愁檎も木に目をやってみる


『セミの抜け殻ぁ??』そういやアイツセミ駄目だったな……ックックックックハハハハアハハハハハハアハハハハ。スッゲースピードで逃げてやんの。面白しれぇ〜〜〜」


             その時


「くらぁ〜〜〜〜い↓↓↓↓何であたしがこんなところに居るんだろう……沙耶ちょ〜〜〜ん」 


「この声は……恵梨唆じゃねぇーよな……」


「何でこんなとこはいッちゃんたんだろぉ〜〜暗ーーーーーい↓↓↓↓↓↓↓↓あっ愁檎…………」









「・・・・・・・・ウワぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」




「ハァハァセミほんと駄目……あっ愁檎チョッ」



「ウワぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」


「何なの……アイツ??」



  

    


 1時間後・・・・・・家に戻った沙耶達は。



「まさか恵梨唆がこの森の中にいるとは……」



沙耶はしみじみ言っている。



「そんなしみじみ言うなよ!!!オレにとっては大問題だ!!!」


「っで、恵梨唆ちょんは何でここにいるの?」


「家族で山登りやってたら親とはぐれた!」


「そういうことを堂々と言うな!」


「(ゴツッ)いったぁ〜〜〜〜い。沙耶ちゃんヒドぉ〜〜い!」


怒りのこもった拳が恵梨唆の頭の上から降ってきた。


「まぁまぁ、しかも最悪なことに雨降ってきたから肝試し出来ないし……メチャクチャつまんねーよ!!!!」


「まっいいじゃんいいじゃん!月飛!いつでも出来るんだから!」


「まっそうだけどよぉ〜。今日やること他にあんま無いぞ。」


「アレ?月飛他にイロイロあるとか言ってなかったっけ?」


「今日はもう遅いから、これぐらいにしとこうZE!」


「何で語尾が英語なんだよ……」


「あんまり気にするなYO!」










すると、沙耶が思い出したように言い出した!


「月飛……部屋は男女別々だよね……」


「そりゃそうでしょう!何で男女一緒にする理由がある!」


「いやもし男女一緒の場合、月飛たちは別にいいけど私は『必然的』にコイツになるわけジャン!そんなのはイヤだったから一応聞いてみただけ」


「何でオレらは別にいいんだよ……」


「だって、都水は月飛と付き合ってるし。別にいいかなぁ〜と想って(笑)」


「イヤイヤ、何でやねん!言いわけないやろ!アホか……あっそうそう。愁檎あとで話しあるから外出てやぁ〜」


「あいよぉ〜〜〜」


「恵梨唆ちょんは泊まって行くの?」


「そりゃぁーね!止まる場所ないし。それに、なんだか面白そうだし(笑)」



なんだかんだあって深夜。



「外は涼しいなぁ〜」


「そうだな。っで話って何だよ?」


「あぁ〜せやせや。イベント変えようかなぁ〜想うて。」


「イベントを変える?」


「せや。ホンマは今日、今この時間にする予定やったんやけど。」


「何する気やッたん?」


「淳平さんと西野さんを部屋に孤立させるッちゅー。」


「あぁ〜〜〜な。でも………ムリやろ(汗)」


「そうやねん。西野さんは大丈夫かもしれんけど、淳平さんメチャクチャ寝相わるくてなぁ〜……運び出せへんのや……」


「しゃーないな。っで、イベント変えるって何に?」


「それを考えるのを手伝ってほしいんや!」


「んなムチャクチャな!!!眠たいときに何で頭フル活用しなきゃいけねぇーんだよ!!!」


「大丈夫や!お前はフル活用してもいつもと変わらん。」


「どういう意味だそりゃ……」


「そのままの意味や(笑)」


「とりあえず、何か考えればいいんだろ……」


「そうや。この別荘広いから何でもあるでぇ〜」


「何でも……お前の好きなあれも?」


「何や?ドラムか?ドラムはあれへんぞ。」


「違う違う!!お前が見ただけでテンション上がるやつ!っつーても都水じゃねぇーぞ?(笑)」


「分かってるわ!!!!なんでそんなこというねん!!」


「だって、お前都水しか見てないんじゃない?」


「五月蝿いわ!」


「おっもしかして図星?!!!!(笑)」


「チャウ言うてるやろ!!」


「ワリィーわりぃー。お前が見ただけでテンション上がるやつだよ(笑)」


「もしかしてコレか?」




そういって見取り図をさす月飛



「そう。それそれ」


「ええやんかぁ〜。テンション上がってきたでぇ〜〜!!!」


「それじゃ、明日はこれでいいじゃん!」


「ヤりたいほうだいやん(笑)」


「「これで決まりや!」」



明日、何をするのか??





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