I need you... 第一話:桜海臨海公園 - Joker  様



ぐぅ〜...すぴ〜...すぅ〜...



「コラッ!!!淳平君!!!いつまで寝てるんだよっ!!!起きろ〜!!!」



「うわぁ〜〜〜!!!」



「まったく...休みの日だからってずっと寝てないでよね!」





あれから1年半経った...
文化祭の後から色々とあったが、俺が選んだのはつかさだ。
つかさは俺の最後の最後の引きとめが効いたのか、パリ留学はあっさりとやめて今はパティスリー鶴屋で修行している。
そして俺はつかさの応援もあってなんと第一志望の青都大学の芸術部映像科に見事合格し、今俺は青都大の二年生だ。
そして俺たちは今、同棲中だ...



俺たちは今、お互いの自宅、青都大、パティスリー鶴屋とのちょうど中間あたりにあるアパートに住んでいる。
今まで住んでいた町ともさほど離れていないから結構いいところだ。




「ねぇ淳平君、今日は日曜なんだし遊園地でも行こうよ!」
「そうだなぁ。じゃあ久しぶりに桜海臨海公園にでも行こうぜ!」
「うん!行こう行こう!!」





そして俺たちは今日一日中桜海臨海公園ではしゃぎ回っていた。


気がついたらもう日も暮れあたりもだいぶ暗くなってきてたから俺たちは観覧車に乗って帰ることにした。



「ねぇ淳平君」
「ん?何?」
「なんかあのときを思い出すね」
「ああ...あの時な」



そう、あの時とは大草と唯とダブルデートでここに訪れたときのことだった。
あの時は観覧車が止まってしまい色々なことがあった。

物思いにふけながら外を見ていたら、いつの間にか一番上まで来ていた。



「うわ〜、キレイだね、淳平君」
「ああ、とってもキレイだ」
「ふふっ」
「ん?どうしたの?」
「え?うん、またあのときみたいにこのまま時間が止まってしまえばいいのに、って思っててさ」



と、つかさが言った瞬間観覧車が止まった...



『ただいま、停電のため一時停止します。繰り返します.....』



「うわ〜、また止まっちゃったよ!あたしってやっぱ超能力あるのかもねw」



そんな冗談を言いながら俺たちはいつの間にか寄り添っていた...



そして見つめ合い


手を強く握り


唇を重ねた



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